脊柱管狭窄症について
最近、とにかく診断される方が増えてきたのが脊柱管狭窄症です。
少し前までは「坐骨神経痛」で悩む患者様は椎間板ヘルニアと診断をされる事が多かったですが、今は「脊柱管狭窄」という診断が逆転しています。
私の感覚的には20代~30代だと椎間板ヘルニアという診断になり、40代以降になると脊柱管狭窄という診断になるのかな、という印象です。
脊柱管狭窄症とは
脊柱管狭窄症とはその診断名の通りの現象が背骨の中で起きています。
- 脊柱管が狭窄している
- 中枢神経の通り道が狭くなっている
こういうことです。
脊柱管とは背骨の中にある「脊髄中枢神経」の通り道であり、そこが狭窄(狭くなる)を起こしているのが脊柱管狭窄。
そしてその結果起こる症状を「脊柱管狭窄で起こる症状=脊柱管狭窄症」と呼びます。
脊柱管狭窄症の症状
脊柱管狭窄症の症状は主に二つです。
- 歩けなくなる程の腰痛
- 腰からお尻、太もも裏~ふくらはぎへの痺れ
症状的には「椎間板ヘルニア」とそれ程違いはありません。どちらも「坐骨神経痛」と呼んで良いと思います。ただ、痛みが発症するパターンがヘルニアと脊柱管狭窄症では異なります。
- ヘルニアは腰を曲げられない
- 脊柱管狭窄症は背中を伸ばせない
これが「ヘルニア」と「脊柱管狭窄」の最大の違いとされています。歩行障害の「間歇跛行」が脊柱管狭窄の特徴ともされます。
ですが、院長は背中を伸ばせない、歩行障害が起こっていたのに複数の個人・総合病院で「椎間板ヘルニア」という診断を25歳で受けています。
- 「背中を伸ばすと痺れが脚に走る」
- 「数メートルしか歩けない」
- 「腰を曲げると痛みが消える」
これを伝えたうえでのヘルニア診断でしたので、やはり「脊柱管狭窄」「ヘルニア」「坐骨神経痛」は診断する医師によってバラつきが出てくるのかもしれません。
脊柱管狭窄症の原因
脊柱管狭窄症の原因は他の腰痛症状と大差はありません。
- 肥満
- すべり症
- 運動不足
- 筋肉のアンバランス
- 水分不足
- 寝不足
来院される方に限るなら「肥満」と「腹圧減少」からくる「腰椎すべり症」によって脊柱管狭窄が生じているケースが多いです。※中高年の女性に特にその傾向が見られます。
脊柱管狭窄症の解決策[病院]
私の母親に限ると、病院での解決策は「血液サラサラ薬」でした。
血小板凝固剤だったと思いますが、この薬の効果はテキメンです。母は「薬を飲めば動ける」と薬の存在がかなり支えになっていた事は間違いありません。
「薬が効かない様なら手術を検討しましょう」と言われたそうですが、「手術は避けたい」「薬が効いた」という事で母にとっても最高の結果になったようです。
ただ、その効果が余りに衝撃的だったせいか母は身体のケアより「手元に薬がある事」を優先する様になりました。
その結果、脊柱管狭窄症ではなく膝を悪くして歩くのが辛くなったのです。
これは薬に依存し、身体のケアをしなかった母の問題ですが、こういったことは日本中で起こっています。そして今度は「膝のヒアルロン酸」のルーチンが始まりました。
私は薬による解決は自然だとはどうしても思えません。無理やり症状を抑え込んでも別の場所へと負担を押し付けているだけだからです。
薬で日常が一時的に戻っている間に「本当の解決に取り組む」のが理想でしょうが、日本の医学は投薬して終わりです。その結果、患者側もそれが当たり前であり、それが医療だと思っています。
だから、カイロプラクティックやオステオパシーといった別の選択肢が生まれたとも言えますが。。。
当院での脊柱管狭窄症の解決策
当院での脊柱管狭窄症の解決策はとてもシンプルです。基本的には椎間板ヘルニア、坐骨神経痛と変わりません。
- 筋肉・関節のバランスを整える
- 神経のバランスを整える
- 重心のバランスを整える
病院で脊柱管狭窄症の診断を受けた患者様であっても「人間本来の重心を取り戻す」という目的地に変わりはありません。身体に出てくる症状は「個人差に過ぎない」と考えているからです。
症状・疾患の根本は皆同じ。
- 腰痛
- 肩こり
- 坐骨神経痛
- 脊柱管狭窄症
- 椎間板ヘルニア
診断名や抱える症状が何であれ、それを引き起こす要因は現代社会では大差ありません。
- 運動不足
- 重心・姿勢の歪み
- 生活習慣の偏り
基本的な要因は共通で、後はそれぞれの生活環境やリズムによって「腰に負担が集中する」「膝に負担が集中する」「肩に負担が集中する」といった個人差が生まれるだけです。
ですので、当院では脊柱管狭窄症で悩む患者様に対しても取り組む施術は同じです。
- 筋肉のバランスを整える
- 神経をしっかり整える
- 重心バランスを本来の形へ戻す
症状や診断はあくまで人間が作り出した「分類」に過ぎません。大切な事は今も昔も「本来の形」に戻してあげる事だと私は思います。