- ※2019/03/18に「5つ」→「7つ」に条件が増えました。
- ※2019/04/05に「7つ」→「8つ」に条件が増えました。
- ※2019/06/07に「8つ」→「9つ」に条件が増えました。
元患者としての独自の視点で
整骨院や整体院のHPには「正しい院の選び方」といった項目が良くありますが、何だか内容は似たものが目立ちます。
個人的にはもっと院長目線の主張で良いと思います。「私はこう信じる」といった様な感じで。
そこで、当院がその先駆者として「私はこう思う」という正直な気持ちを紹介します。
- ヘルニア患者として
- 沢山の有名院を巡った者として
- 臨床に立つ者として
間違いなく私にしか発信できない内容になったと思いますので、ご参考下さい。
注:「これ自分推しやん!」というツッコミはご容赦下さい(笑 結果的にそうなった感がありますが「感じた事」をそのまま書いたらそうなっただけです。
何せ、俊カイロは「あの時、出会いたかった院」をゴールとしているのでどうしても被ってしまいます。。。
条件1:師匠がいるか
引用:バケモノの子(公式ページ)より
開業セミナー等を経て独立した人は当然「経営者」としての色合いが強くなります。
一方で師と出会い、弟子入り後に独立した人は「職人気質」が強くなります。
経営者は「利益率・回転率」を優先し、職人は「納得のいく仕事」を優先します。
いい加減な仕事は師匠の顔に泥を塗るからです。
お世話になった先生ではなく「師」と呼べる存在がいるのかどうか。
手仕事の世界では特に重要なポイントとなります。
「誰も見てへんからええやん」ではないのです。
師を持つ者は「常に師匠に見られている」のです。
条件2:辛い患者経験があるか
「軽い」患者経験ではありません。「重たい」患者経験です。
- 人生が終わった
- 自分に明日は来ない
- もう、どうにでもしてくれ
この様な「人生が詰んだ」と絶望する様な経験を経ている施術家はその「仕事への意気込み」が極めて特殊です。
- 患者様が「あの時の自分」に見える
- 自分と同じ苦しみを味わって欲しくない
- 何とかしてあげたい
元々の感覚が「患者寄り」なので「今、苦しんでいる人」の気持ちが痛い程わかりますし「裏切る事」が絶対にできません。
そんな事をしようとすると「胸が痛む」のです。
軽い患者経験では自分自身の経験がブレーキとなりません。この差は見た目以上に大きいです。
これは臨床で他院から移ってきた患者様の話を聞いて確信しました。
「元患者なら、そんな施術・提案は絶対にできない」
そんな状況がゴロゴロしていたのです。
条件3:十分な会話があるか
これは「根本解決」を図りたい場合に特に重要です。
施術中、「ここ痛いですか?」「痛みはどうですか?」といった確認等の会話で終わる施術では根本解決には至りません。
それでは「自己申告」がベースとなる「痛みのコントロール」止まりです。いわゆる「ポイント施術」となります。
根本解決には「日常の掘り下げ」が必須となりますが、それは問診だけではとても情報が足りません。
施術全体を通しての「言葉のキャッチボール」。これが信頼関係の構築と情報の収集の為に不可欠なのです。
「ここがおかしいから治すね」ではなく「ここがおかしい。どうしてこうなったんだろう?」を一緒に掘り下げていく事が根本解決への道です。
それには「十分なコミュニケーション」が必要となります。
施術中「まな板の鯉」になる場合は「対処療法」に留まる事を覚えておいてください。
「痛くなくなったから根本解決」は大きな誤解です。沢山の火種が残されたままになっています。
条件4:最低でも60分の手仕事があるか
電気等の機械抜きで最低60分。
個人的にはそれでも足りないと感じますが、最低でも「60分以上の手仕事」は必須です。
でないと「表面上の問題」しか捉えられません。からだの奥に隠れている根本原因まで見通せないのです。
短時間の施術は自己申告に基づいた「痛みの調整」であり「対処療法」までです。何せ細かい検査をする暇が無いからです。
この場合、最後に待つのは「メンテナンス通院」という現状維持の無限ループでしょう。
痛みを取る「作業」であればまだしも、「1人1人としっかり向き合う」為には最低でも60分は必要です
「長ければ良いわけではない」と短時間を売りにする院も増えましたが、これだけは断言できます。
手仕事の「質と手間」は比例する
物ではなく人と向き合う仕事なら尚更です。
効率化が図れるのはAIによる「デジタル」の世界です。手技療法は手仕事であり「アナログ」の世界です。
AIでは辿り着けない「手仕事」を私達は専門としているはずなのに、そこを勘違いしている院が本当に増えました。
「条件1」と重なりますが、そうした先生の多くは「師」を持っていません。だから「手仕事の奥深さ」を誰からも教わっていないのです。
条件5:検査が毎回あるか
非常に重要です。
これは多数派が正しいとは限らない典型的な例です。
良くある説明に「初診時は検査の為に、30分程余分に時間を取ります」というものがありますが、初診だけ時間が長い院は「検査は初診時だけ」という事です。
これは業界全体で改めるべき「悪習」だと私は思います。
人の身体は常に変化します。院での施術や自宅での宿題による刺激が入れば当然です。
この変化する身体を常に「検査」で追いかけなくてはいけません。
- 1回目の身体の状態
- 2回目の身体の状態
- 回を跨いで起こった変化
2回目以降の時間が短くなる場合は、この「確認作業」がゴッソリ省かれる(=検査抜き、施術のみ)という事です。
何回目であろうが、施術の道標になるのは「初診のカルテ」ではなく「来院時の身体」です。
初診だけしっかり検査をして後は施術だけ。これは2回目以降が「流れ作業」に入るという事を意味します。
私達が向き合うのは「生きた身体」であって「工作機械」ではありません。
必ず「毎回検査をする」院を選びましょう。これは院側が最も嫌がる「手間暇の掛かる仕事」になる為、実践している院は非常に少ないと思います。
ですが、根気強く探し出す価値はあります。
条件6:着替えがあるかどうか
非常に重要です。
これは、その院がどれだけ「検査」を大切にしているかを図る指標となります。
「着替え不要、そのまま受けて頂けます」
これは忙しいママにはとても魅力的な言葉だと思いますが、これでは「正しい身体の情報」は集まりません。
正しい関節運動の検査が難しく、着圧による筋肉・神経への影響がリセットされません。これは時計やネックレス等の貴金属にしても同様です。
手技療法の本質は不変です。
- 正確な検査
- 正確な見立て
- 正確な施術
検査を蔑ろにした時点で、施術の全ては崩れます。
検査ができる服装に拘らない院は「検査に重きを置いていない」か「検査が浅い」かのどちらかです。
条件7:予約枠が1日10枠以内か
私には6枠が限界でした。。。
非常に重要です。
1日10人以上の予約枠がある場合「人と向き合う」施術、「オーダーメード」の施術は不可能になります。「考える」というプロセスが真っ先に省かれるからです。
- 前回カルテの見直し
- 今回と前回カルテの比較検討
- 宿題でどう変化が起きたか
- 変化がどう積み重なっているか
- 今、何が必要なのか
1人1人と向き合おうとすると「施術時以外の仕事」がそれなりに増えます。1日10人以上の施術をしながらそれができる人は「超サイヤ人」です。
そして「人」が1日10人以上の施術をした場合は確実に「流れ作業」と化します。
画像引用:https://www.daifuku.com/jp/solution/automotive/
「考える」というプロセスを省いて「ひたすらこなす」だけになります。でないと施術者側が壊れるのです。
これは皆さんも良くご存じの「医師の診察」と同じ理屈です。
「予約時間内だけ向き合う」
これでは中々前には進めませんし、何とかしたい場合は「週2~3回来院して下さい」という患者負担の話に誘導されがちです。それはもう「向き合う」とは言えません。患者様の不安を利用しているだけです。
ですので「しっかり向き合って欲しい」と考える場合は1日10枠以下の院を選びましょう。
「人が溢れる院だから安心」と考える患者様は多いですが、それは逆を言えば「1人1人と向き合う余裕の無い院」という事の証明でもあります。
大事なのは「何故、人が溢れているのか」です。
そこには必ず理由がありますが、それは必ずしも「腕が良いから」「信頼できるから」という理由とは限りません。
しっかり自分自身の目で確認して判断してください。
条件8:紹介が「友達」より「家族」が多いかどうか
一番重要です。
紹介が多い院は珍しくありません。基本的にこの業界は「紹介」で回っている様なものです。
大事な事はその紹介の質にあります。
- 友達経由の紹介が多い院なのか
- 家族経由の紹介が多い院なのか
同じ紹介でも雲泥の差だと思ってください。知り合いや友達は「ここ良いよ」と紹介してくれますが「大切な家族」に関しては全く別です。「ここ良い」だけでなく「託せる」と判断を頂かない限りは紹介は生まれません。
その院の紹介は「友達経由」が多いのか「家族経由」が多いのか。
より安心できるのは先輩患者さんが「家族を託せる」と判断した院です。
条件9:HPの内容が変化しているか
これは施術家として臨床に関わる様になってから気付きました。
私達施術家は臨床に関しては「哲学」を持っています。施術とはその哲学の結晶です。
ですが、日々の臨床の中でその哲学が通じない患者様との出会いが結構あります。
- あれ、辻褄が合わないぞ?
- どうしてこうなる?
- ああ、そういう事なのか!
難しい患者様は我々施術家に新たな「学び」と「気付き」を与えてくれます。その時、今まで大切にしてきた「哲学」に新たなエッセンスが加わるのです。
私達施術家は常にアップデートを繰り返しています。ですので、自分のHPを振り返ってみると「ああ、まだまだ未熟だったな」と感じる事がドンドン出てきます。
だから「書き直していく」作業が必ず発生します。今、自分が考えて取り組んでいる事と、1年前の自分が書いた「その時点の自分」ではギャップが大きいからです。
臨床日記だけでなく、その院・先生の「哲学」そのものが時々加筆修正されているかどうか。
これはかなり重要だと施術家の立場としては考えています。
もし、臨床日記ばかり更新されており、施術についての加筆修正が無い場合は。。。
- 日々、軽症の患者さんだけを相手にしている
- 施術の中で「考える」という行為が無い
- 施術自体が「流れ作業」
このいずれかのはずです。「忙しくてHP触っていない」というケースもベテランの先生だとあるかもしれません(笑
ですが「考える」「日々進化」しているタイプの先生程に「恥ずかしいから早く修正しよう」となると思います。
条件9:社会経験が幅広いか
結構重要です。
「言いたくても言えなかった、院選びで気にしないで良いポイント」