椎間板ヘルニアって何だろう?
椎間板ヘルニアとは20代~30代の働き盛りの世代によく起こっていた疾患です。
私も20代で発症し、30代で再発しました。
腰痛の王様と呼ばれることもある疾患で、その特徴は悶絶する様な腰痛です。
発症直後は歩くことすらできません。但しヘルニアの程度によって症状はバラバラです。
そんな椎間板ヘルニアについての説明をしていきたいと思います。
「飛び出した状態」ならヘルニアです
まず、椎間板ヘルニアという言葉の意味から始めましょう。
椎間板とは背骨の骨と骨の間に挟まっている「クッション」になります。
椎骨と椎骨の間にあるクッション板ということで椎間板と名付けられたとか。
この椎間板は「大福もち」の様な構造をしていて、外側の皮は「繊維輪軟骨」と呼ばれ、内側のアンコは「髄核」と呼ばれています。
この椎間板に大き過ぎる負荷が掛かってしまい、中のアンコが皮を破って外へ飛び出した状態が「ヘルニア」と呼ばれる状態になります。
「ヘルニア=本来の位置から飛び出した状態」
という事になります。
そう考えると身近なところでも沢山のヘルニアが存在していることがわかります。
例えば赤信号をフライングで渡り出した人は「横断ヘルニア」です。
本来なら赤信号では飛び出してはいけない場所に飛び出してしまっています。
運動会でのフライングも「スタートラインヘルニア」です。
本来なら飛び出してはいけない場所に身体が飛び出してしまっているので立派なヘルニアと言えます。
他にも食事の「つまみ食い」等も立派なヘルニアですね。
実にくだらない例えを出しましたが「飛び出した状態」なら何でもヘルニアという事になります。
大事なのはそこを理解する事です。
腰と首が一般的に知られています
日本のヘルニアと言えば「腰椎椎間板ヘルニア」と「頸椎椎間板ヘルニア」が二大ヘルニアだと思います。
ですが、先程述べた様に「ヘルニア=飛び出した状態」が正しい定義ですので、実はもっと沢山のヘルニアがあります。
- 「食道裂孔ヘルニア」
- 「横隔ヘルニア」
- 「腸ヘルニア(脱腸)」
など、魚の目だって本質的にヘルニアの一種(角質ヘルニア)と呼んでも良いのではないでしょうか。
とにもかくにも「ヘルニア」と呼べる疾患・症状は実は沢山あるのです。
最近は診断されることが激減しています。
椎間板ヘルニアは昔は20代~30代の腰痛患者の多くで診断を受けていました。
ですが「ヘルニアの有無と痛みの関連性」について疑問を呈するようなデータも出てきているせいか、腰痛でヘルニア診断を受ける人は少なくなっています。
昔はレントゲン検査だけでヘルニア診断をするお医者さんが多かったのですが、時代とともに診断そのものも揺れ動いている様です。
私自身がヘルニアにならなかったら「医学の診断ってこんなにコロッと変わるんだ」なんて想いもしなかったはずです。
そういう意味では良いタイミングでヘルニアを起こせたのかもしれません。ヘルニアを通して診断学を学べました。
ヘルニアで困ったらお気軽にご相談を!
吹田市、摂津千里丘で椎間板ヘルニアにお悩みの方はお気軽にご相談下さい。
当院では多くのヘルニア患者様が来院しており、毎月卒業生が生まれています。